初心者向け🔰「プログラミング」とは何か?「コーディング」との違いをシンプルに解説
「プログラミング」という言葉は、今やどの業界でも聞くようになりましたが、具体的に何を指すのかハッキリとイメージが湧かない人もまだまだ少なくないと思います。
似た言葉に「コーディング」というものがありますが、これらの違いは何かわかるでしょうか?
そもそも「プログラミング」とは
そもそも「プログラミング(Programming)」とは、一言で表すなら「プログラム(Program)を作成すること」です。これだけ聞くと、エンジニアがキーボードをカタカタを打ち込み、真っ暗な画面に英数字の羅列を入力しているイメージがある方もいるかもしれません。
しかし、もう少し状況を想像してみましょう。
皆さんがよく使う、スマートフォンやパソコンで動くアプリケーション。Web ブラウザで閲覧している Web サイト。または、業務マシンやロボットを動かす処理。
これらの中身は全て、開発されたプログラムです。
ただ、現実的には、プログラムは「何を作るのか」「どうやって作るのか」などを事前に決めないと作ることは出来ません。事前に想像し、何が必要かを考え、どのように作るかを設計する必要があり、それらを省略していきなりプログラムを作ることは不可能です。
更に、プログラムを作っても「正しく動くのか」「本来作りたかったイメージ通りのものなのか」をチェックする工程も必ず発生します。『うまく動くかどうかわからないけど、ひとまずリリースしてみよう!』なんてことは有り得ないですよね?
つまり、プログラムを作る=作るために付随する工程も必ずある という訳なので、本来は「プログラミングとは、プログラムを作る(=完成させる)一連の行程」を指すべき言葉なのです。
プログラミングの4つの工程
1つのアプリケーションを生み出す工程は、大きくは以下の4つに分けることができます。
- 設計(デザイン)
- 何を作るのか、どう作るのか等を決めるフェーズ
- 実装(コーディング)
- 設計に基づいて、プログラムを書いていくフェーズ
- 試験(テスト)
- 想定した通りに動くのか、セキュリティ的観点も含めて確認するフェーズ
- 公開・配布(デプロイ/リリース)
- ユーザーにアプリケーションを届ける、アクセスできる場所に配置するフェーズ

ここで説明した「実装(コーディング)」を「プログラミング」と解釈する人が多く、確かに、実際の IT 業界の現場でも、コーディングのことをプログラミングと口にするシーンもあります。
ただ、本来は先に解説したような各工程が存在し、それら全体を指す意味もあることを知っておくと良いでしょう。
特に、英語圏であれば、実装する工程は「コーディング(Coding)」と表現されることが多いと思います。
プログラミング言語を学べば、プログラムが作れる
プログラムは、主に プログラミング言語 と呼ばれるものを使って処理を書きます。世の中には色んなプログラミング言語(Java, Ruby, Python, Go など)がありますが、それらを1つずつ覚え、プログラムが書ける様になると、アプリケーションや Web サイトなどを自分で構築する事ができる様になります。
各言語によって、書き方、お作法、得意な領域などが異なりますが、少しずつ覚えていけば「こんなアプリがあれば良いのに」が実現できるかも知れません。プログラミングを学んだり、それを仕事レベルにまでスキルアップさせようと思う場合、大切なのは「学ぶ環境」です。
今の時代は「ノーコード」ツールや AI もあるが
現代は、プログラミングを覚えなくてもアプリを作ったり Web サイトを作ることができるツール(いわゆる「ノーコード」ツール)がありますし、近年だと、ChatGPT はじめとする AI を使ったサービスも増えており、「プログラミングを覚える必要はない」という意見もあるかも知れません。
しかし、全てのサービスの裏側にはプログラムや処理ロジックが存在し、それを開発・運営しているエンジニアも存在します。
ノーコードや AI で作られたサービスを生み出す事ができても、「何か変更を加えたい」だとか、「バグによってユーザーに影響が出ているから対処しなければならない」とかの際に、プログラミングの素養が少しでもあれば、"何かあっても自分では対処できない・わからない" というリスクは下げることができます。
AI が「ここが間違っています」と指摘しても、利用者がそれを理解できなければ使いこなすことは難しいです。実際、ノーコードツールも AI サービスも、実質の運用者は結局エンジニアが担っているケースも少なくない様です。
ノーコードサービスや AI サービスを扱う側の素養を持つ意味としても、"IT リテラシーを高める" という意味でも、プログラミング技術 を身につける事にはまだまだ価値があります。
まとめ
- 「プログラミング」は、プログラムを作る上で必要な一連の行程を指す意味がある
- プログラムを作る工程には大きく以下の4つがある
- 設計(デザイン)
- 実装(コーディング)
- 試験(テスト)
- 公開・配布(デプロイ/リリース)
- プログラミング言語 を覚えることで、アプリや Web サイトが作れる様になる
- プログラミング技術を身につけるには「学ぶ環境」が重要